釧路で酒造りを始めて100余年。
これまで福司酒造は、釧路で唯一の酒蔵として地域の方々と共に歩みを進めてきました。
地酒は土地の風土と共にあり、人々の暮らしに寄り添うものだと思います。
だから、地酒を造ることは、飲む人の気持ちや時代の変化、そして地域の未来を考えることでもあるのです。
この先も釧路で酒造りを続けていくために、我々が今やるべきことは何なのか。
それは進化する北海道の食文化に相応しい地酒の在り方を追求し、地域の可能性を切り拓いていくことだと考えるようになりました。
従来の日本酒のイメージにとらわれることなく、柔軟な発想と技術で北海道ならではの地酒を造る。
次世代を担う造り手と、土地に根ざした酒の価値を育て、世界中から人がやって来るような地域を目指す。
そんなチャレンジの場として、福司酒造のセカンドラインとなるブランドを立ち上げます。
新ブランドの名前は『五色彩雲 Goshiki no Kumo』。
幸運を招く酒を造りたいという想いで命名された福司の精神を受け継ぎ、吉兆の証とされる「五色の彩雲」から付けた名前です。
仕込んでいるのは、100年先を想う地酒。
飲む人、造る人、そして地域にとっても、新たな希望となるような取り組みにご期待ください。
酒蔵がある釧路地域は、大自然とアイヌ文化が融合する日本でも貴重なエリアです。2つの国立公園に囲まれ、天然記念物の「タンチョウ」や「阿寒湖のマリモ」などの動植物が息づく大自然が広がります。阿寒湖畔に佇む国内最大規模の「アイヌコタン」では、アイヌの人々が自然と共に生きる文化の精髄を感じることができます。
釧路地域の魅力は単なる観光だけでなく、雄大な自然とアイヌの文化に触れ、心で感じることができること。そして、「世界三大夕日」で知られる釧路市は、夕日が大地に沈む瞬間がまるで物語が紡がれるかのような美しさです。
五色彩雲を通じて、神秘的な大地の美しさと北海道の歴史を探索してみてください。
「福司酒造」は、初代 梁瀬長太郎により大正8年(1919)に創業した、釧路で唯一の酒蔵です。
日本酒本来の香味や北海道の食材との相性を追求した酒造り、冷涼な気候風土・地域を活用した熟成貯蔵の研究、北海道・道東をイメージした商品開発をはじめ、近年では北海道産素材をつかったリキュールの開発等も行い、地域性を活かした酒造りを目指しています。
原料米は主に北海道産米を使用し、仕込み水は北海道・道東の大自然で濾過された伏流水を使用。
1つ1つ丁寧な仕込みを心がけ昔ながらの寒造りで仕込む福司酒造。地域の水、気温、空気の影響を受ける自然の要素を大切にし、独自の環境が地域の味や文化を彩ります。1杯で完結する酒ではなく、100年先も変わらぬ伝統で醸され、この地でしか生まれない、人と人とをつなぐ地酒を目指しています。
福司酒造の製造部には若い蔵人たちが在籍しています。「五色彩雲」はこうした若き技術集団が主体となり手掛けたものです。
福司酒造では年齢に関わらず、製造部がさまざまなチャレンジに取り組める仕組みづくりを採用しています。また会社全体で意見交換しながら酒質の向上を図ることで、多種多様な展開を可能にしています。
これまでは、主に地元 釧路の地域の皆様に愛される酒造りを追求し、地域とともに歩みを進めてまいりました。
そしてこれからは、セカンドブランド「五色彩雲」への挑戦を通して若き造り手の成長を図りながら、その成果を福司ブランドにもフィードバックすることが、釧路の皆様への還元にも繋がると感じています。
私たちと一緒に北海道のお酒を造る仲間を募集しています。